うなぎの稚魚の乱獲で高騰したうなぎ

ウナギが手軽に食べられなくなっている

ウナギの養殖は、そのほかの養殖されている魚とは別の方法をとっています。一般的な魚の養殖というのはオスとメスの魚を採取してきて交配し卵を産ませて孵化させ、孵化した後にある程度育てたら生け簀にいれて餌を与えながら育てて十分な大きさになったら漁獲して出荷する流れをとります。

しかしウナギの場合は卵を孵化させるのではなく、前年度に海にいるうなぎの稚魚を網ですくって漁獲しその後生け簀に入れて餌を与えて成長させて出荷させるという流れをとります。なぜウナギを卵から孵化させずにうなぎの稚魚を収穫して育てるのかというと、実は食としてなじみ深いウナギですが生態はいまだ解明されていないことが多いのです。

その解明されていない生態の一つがウナギの孵化であり、実際に何度か卵からウナギを孵化させる取り組みを行ってはいるのですが水質の問題か水温の問題なのか失敗が続きいまだ成功に至っていないのです。そのため海の中にいるうなぎの稚魚が通るポイントに網を仕掛けて漁獲して育てるという流れをとるしかなかったのです。10年以上前ではうなぎの稚魚が安定して日本の海に帰ってきたこともあったため漁獲量も安定し、それが家庭でもウナギをおいしく食べられる背景になっていたのです。しかし近年養殖にかかせないうなぎの稚魚の減少してしまうことで値段が高騰しているのです。

養殖にかかせないうなぎの稚魚の減少の背景

近年養殖にかかせないうなぎの稚魚の減少しているのはいくつか複合した要因が重なっていることが挙げられます。先に言ったとおりにウナギの生態はいまだ解明されておらず卵の孵化には適切な環境や温度が必要です。しかし近年では地球温暖化によって海水温度が10年以上前とは比べ物にならないほどに高くなっており、それが卵の孵化を阻害して数を減らす要因になっています。2つ目は環境の悪化であり、ウナギは海である程度成長した後に生まれ故郷である川に遡上して餌を食べて成長し再び産卵のために海の中に戻って卵を産みます。

しかし海である程度成長して生まれ故郷の川に戻る際に、その川にダムや汽水域から海水を抜いて真水に変える施設などができていると遡上ができなくなり数を減らす要因になります。そして3つ目は人口の問題であり、過去10年はウナギを食べる風習を持つのはヨーロッパの一部と日本とアジアでも少数だったのです。しかし日本食文化が世界に発信されたことでウナギの需要が伸びたこともあり、さらに中国の人口が増えたことでウナギの乱獲が始まり、需要と供給のバランスが崩れたこともうなぎの稚魚の減少につながった要因です。このほかにも要因はあるのですが、基本的にはこの大きな3つの要因が、養殖にかかせないうなぎの稚魚の減少の背景と言われています。

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